うつについて。(5)負のらせん階段

「悩み」によって脳のエネルギーが低下すると、脳細胞は作文をするときに「ネガティブな言葉」をチョイスするようになります。

その結果、脳内作文はネガティブな作文になります。つまり悪い事ばかり考えてしまうようになります。この作文を「ネガティブ作文」と呼んでいます。

例えば、

「~はダメだ」、「~できない」、「~しても失敗する」 などです。

このようにネガティブ作文で頭がいっぱいになると、「不安、焦り、恐怖、怒り」などのネガティブな感情が湧き出てきます。

この不安などの感情は、脳細胞にとっては毒となります。なぜなら「悩み」を大きくしてしまうから。

大きくなった悩みは、さらに脳のエネルギーを消費し続けます。なぜなら悩みとは「答えのない質問」だから。

その結果、「悩み→脳内作文→エネルギー低下→ネガティブ作文→不安→悩みの増大」というように、脳細胞のエネルギー消費が増大し、回復時間が減少するサイクルに入っていってしまいます。

私はこのサイクルを「負のらせん階段」と説明しています。らせん階段を下りていくうちに、徐々に脳のエネルギーが低下していきます。

負のらせん階段を降り続けると、「脳細胞がやせ細って動きがとても悪くなる」と思ってください。

そして、圧倒的に脳細胞のエネルギーが無くなってしまうと、脳の動きが悪くなり、「考えられない、眠れない、食べれない、情緒がコントロールできない」状態になります。ひどいときには体が動かせず、寝たきりになります。

この状態を「うつ状態」と呼びます。

 

次回は、「(6)やせた脳細胞を太らせるには」です。